風雪よよよ旅

大衆演劇 旅芝居 寄席的なものの旅

「わが一番太鼓 旅役者 片岡長次郎」

「わが一番太鼓 旅役者 片岡長次郎」

聞き書き 内山秀治 著 創思社出版 昭和61年1月15日初版

 

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267ページの単行本。一気読み。
旅役者二代目片岡長次郎さんの人生録です。
著者に対して「包み隠さず全部話す」と言って語られたエピソードは、1人の人間の体験とは思えないくらい濃密。

幼い頃に親戚に引き取られ、形見の狭い思いをしながら育った話。
第二次大戦中は満州で軍の通訳官として働き、終戦後捕虜になってから日本に帰るまでの壮絶な体験。
片岡長次郎一座に入り、若手で頭角をあらわし始めた頃、座長の正妻と駆け落ち同然で飛び出し、その後1人なって東京や関西の劇団と転々とし、知り合いの勧めで新国劇のオーディションを受けるも落とされ・・・

大衆演劇の世界で名を馳せた人ですが、舞台一筋ではなく、家族を養うため別の仕事についてはまた幕内に戻る・・・を繰り返していて、なかにはややこしい職業含む^^;

後年にはバラバラだった全国の劇団座長を説得し、初めての全国座長大会を成功させると言う大きな功績を残します。


激しい人生がそのまま詰まっているような顔。
演劇グラフ172号(2015)に載っていた臼田雅宏さん撮影の写真を見たときは釘付けになりました。

 

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臼田雅宏さん撮影 2001年篠原演芸場(演劇グラフ2015年10月号 P18)

 

 

 

『へちまの花』の序文

「へちまの花」

曽我廼家五郎という松竹新喜劇の一時代を築いた方が書かれたお芝居です。

山育ちの不器量な娘が、都会のイケメンに結婚を申し込まれ、兄(父)とともに彼の家までやって来たが、どうも様子がおかしい。

実はイケメンは成り行きで「嫁に来てくれ」と言ってしまっただけで、本当は不器量な田舎娘とは結婚したくない。そこで「不治の病だ」とか「借金がある」とか嘘を付いて、娘の方から断るよう仕向けるのだが、さてさて・・・

 というようなストーリー。


大衆演劇の多くの劇団でかけられていて、大筋は同じでも、場所や人物設定、セリフなどが演者によって異なります。

大衆演劇の場合「今この場所で今居るメンバーで出来る」ことが最優先になるので、例えば、兄が「姉」の設定になったり、田舎の場面と都会の場面の2場面あるところ、省略して都会の場面だけで演じられたりします。
イケメンの職業は画家ですが、劇団によっては大店の若旦那になっていたりもします。

 

このお芝居は、結構な頻度でかけられます。
ストーリーが分かりやすいことと、少ない人数(最低5人)で出来ることと、
もう1つ、娘の不器量さで笑いが取れるから…ではないかと思います。

ブサイクを笑う、

それだけではなんにも面白くないどころか不快でしかない。

娘の不器量を蔑んだ人が、やがて冷や水を浴びせられ、考えを変えさせられるところがポイントなのだと思います。


ブサイクな顔で笑いを取ろうとするあまり、娘役が、もはや人間ちゃうやろみたいな顔で登場してきたのを観たことがあります。いくらなんでもそれはないだろうと、引きました。ちょっと変わった娘とのドタバタのやりとりも見どころだけど、最後にはきっちり泣かせる人情芝居にしなければならないので・・・


「ブス」や「ブサイク」などの侮蔑の言葉を1度も使わずに演じた劇団があります。現代の感覚に合わせて、言葉に気をつけていると見受けます。


さて、なぜ「へちまの花」なのか。
原作の脚本には、このような序文が書かれています。

へちまの花も花は花、薫(かお)りもあれば實(み)も結ぶ。
然(しか)しその實(み)は美しい濁りの渦巻く今の世に汚れを知らぬへちまの水。
よしや姿は醜くても笑ってやって下さいますな。

 田舎で真っ直ぐに育った娘。
その心は、まるでへちまの水のように清らかで美しい・・・
そんな意味が込められているようです。


 

「へちまの花」終演後の舞台口上

「ブス」「ブサイク」などの侮蔑の言葉が一度も出てこない
市川ひと丸劇団の「へちまの花」終演後の口上
主演おちよ役 市川美恋さんと兄役 四代目市川ひと丸座長






 

 

舞台袖のシュルッ〜舞踊ショーの"お約束"がわかると楽しい 劇団絆@琵琶湖座(大津温泉おふろcaféびわこ座)

大衆演劇の公演では、お芝居があって、舞踊ショーがあります。
(劇場公演ではお芝居前に顔見せミニショーあり)

劇場や劇団ごとに異なりますが、およそ1時間強、15曲くらい。
入れ替わり立ち替わり、踊りを見せてくれます。

お芝居同様、舞踊曲も全て日替わりですが、劇団ごとに一定決まった流れ…お約束、セオリーのようなものがあり、何度か観てわかってくると楽しいです。

劇団絆は、2020年6月、旗揚げしたばかりの劇団。
(正確には8年前に旗揚げ、ブランクを経て再始動)
7月は滋賀の琵琶湖座(大津温泉おふろcaféびわこ座)で公演。
一度行って楽しくて、うちから行きやすいこともあり、気づけば何度も・・・

 

そこで発見した錦蓮座長の「お約束」はこんな感じ。

舞踊ショートップは座員の群舞。
2曲目に座長が立ち役(男性装)の個人舞踊で登場します。

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曲の終わり頃、なんと帯を解いてしまう。

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チラッと客席を見て、舞台袖に素早くひっこみ。

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次の曲のイントロが流れる間に、マイクを持って再登場。
歌唱タイムの始まりです。

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座長、歌めちゃウマ。場内はペンライトの波。これもお約束^^


早着替えは大衆演劇では当たり前で、みなさん信じられないスピードで着替えてしまいます。蓮座長も早くて、10秒台?でしょうか。

初め帯を解いたとき「え(ここで)脱ぐの?!」とドキッとしましたが(笑)、「早替えをするよ〜」という動作をして引っ込むのが蓮流なのだとわかると、次からは「来るぞ来るぞ」「今日はどんな風に帯を解いて引っ込むかな」と、楽しみになり・・・はい、まんまとハマりました^^;

でもこういうところに「らしさ」が感じられて、楽しい。

 

 

劇団絆は座長が30代、メンバーは10〜20代の若手。

毎回観ていて気持ちが良くなる舞台です。

 

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小月ほのかさん 今月誕生日で21歳になられたそう。
華奢で可憐。芯の強さを感じます。
お芝居「浜の兄妹」の心優しい妹役の、真っ直ぐな演技を鮮明に覚えています。

 

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錦 大空斗(たくと)さん 16歳(確か…)
背が高い。年齢的にまだまだ伸びそう。
思い切りの良い所作で、舞空間が大きい。
股旅舞踊など渋い選曲で、年齢より大人びて見えます

 

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錦 星輝(しょうき)さん 13歳
常連さん情報では小さい頃から日舞を習っていたとのこと。
道理で、腰の位置が低く、安定しているはず。
着付けも綺麗。

 

特別参加 橘小寅丸さん

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もと近江飛龍劇団。独特なムードで引きつけられる。
なんとも言い表せない、不思議な魅力の役者さんです
この日の女形舞踊では手に炎を持って。


 
ショー後半に、蓮座長の女形舞踊が2本入って…

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個人舞踊のトリはこの方
特別参加
橘屋虎舞龍(たちばなやとらぶりゅう)さん(小寅丸さんの父)

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虎舞龍さんのお約束はセグウェイ。電飾の小物は全て本人作!
琵琶湖座でも大人気。


 
虎舞龍さんがセグウェイでヒュン!と引っ込めば、いよいよラストの総舞踊。
そのあとは締めの挨拶と、大入りの時はお祝いの手打ち。

最後にもうひと踊りするのが絆流。

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「やってみよう♪」 
客席も流れがわかっているので、役者さんと一緒に手を振って盛り上がります。

 


劇団絆@琵琶湖座(大津温泉おふろcaféびわこ座)

2020年7月公演
7月30日お昼まで 

 

 

 

■心に残る舞台・再掲 2015.12 舞踊 市川英儒座長(優伎座)

2015.12.19@オーエス劇場
また君に恋してるアメイジング・グレイス

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こころの中の涙の海

大衆演劇舞踊でよく使われる演歌「また君に恋してる」から、一転「アメイジング・グレース」へつながる展開。女形、シンプルな着物で。

楽曲が大音量で鳴り響いているのに、その舞からは「音」が感じられないのです。注がれる光のなか、目に見えないものと踊っているようにも、見える。

また、なんと言ったらいいのだろう、けっして「泣かせる」ための舞踊ではないのに、胸が締め付けられる。涙が出そうになるのだけれど出ず、それは外にはこぼれず、胸のなかに海のように広がる。こころのなかは悲しみを含みつつも、満たされていく。。。

舞踊を観て、感動して、声が漏れたり涙が出たりと、その感動が放出することはあっても、こころのうちに溜まって満たされるように感じたのは初めてで、そんな気持ちを噛み締め観入っていました。終わって欲しくない、ほんとうにうつくしい舞踊でした。

 

 

「喧嘩屋五郎兵衛」のあざ〜劇団春駒@梅南座 観劇記

「喧嘩屋五郎兵衛」は、大衆演劇の定番のお芝居の1つ。

顔半分に大きなやけどのあと(あざ)がある喧嘩屋一家の親分・五郎兵衛に、大店の令嬢との縁談話が舞い込む。半信半疑の五郎兵衛も、仲人の八百屋が「お嬢さんは親分の心に惚れたのだ」と言うものだから、すっかりその気に。

ところが、令嬢が惚れたのは親分ではなく喧嘩屋一家の伊之助という若い衆だった。天国から地獄へ突き落とされた五郎兵衛。怒りが伊之助に向かう。五郎兵衛を慈しむ兄の朝比奈藤兵衛の説得も虚しく、刃渡り勝負に。悲劇が起こる・・・


起承転結がはっきりしてわかりやすく、見せ場もたくさんあり、多くの劇団が演じている。行くと当たる確率が高い^^;それくらい頻回にかけられているお芝居で、親しまれている。

 

さて、五郎兵衛の顔のあざは、右側にあるか左側か。

五郎兵衛の最初の登場で決まるのではという仮説を立ててみた。

舞台上手から登場するときは、右側

舞台下手から登場するときは、左側。

どちらも、初登場時にはアザのないきれいな横顔が客席に向くことになる。

わたしが観た感じでは、右側が多い気がする。

 

先月、梅南座で観た劇団春駒の「喧嘩屋五郎兵衛」でも、五郎兵衛のあざは右側にあり、初登場は舞台上手からだった。

何度も観ているお芝居なのに、改めてこの「あざ」にハッとさせられたのが、仮祝言の場面だった。

八百屋に「人違いだった」と告げられ、ショックを受けるも、すでに仮祝言の準備が整い、客人が集まっている。だからせめて仮祝言だけでも挙げさせて欲しい、そのあと離縁するからと、八百屋に頼む五郎兵衛。

この時、八百屋が舞台下手からやって来るので、五郎兵衛は上手に立って話していて(綺麗な方が客席に向いている状態)、途中で、八百屋を上座に座らせ、自分は下座にまわる・・・つまり、あざのある側を客席に向けて頭を下げることに。

ハッとした。

名うてのやくざ一家の看板も"男"のプライドもかなぐり捨て、全てをさらし、堅気の八百屋に頭を下げているのだ…と、受け取れた。

立ち位置1つで、いつまでも思い出す場面になった。 

 

 

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喧嘩屋五郎兵衛役 劇団春駒 遥座長

 

役者・市川英儒座長(優伎座)の気迫(お芝居編)

今年の3月、鈴成り座。市川英儒座長の誕生日に合わせた特別公演は、

個人舞踊から幕が開いた。

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市川英儒座長 20200324@鈴成り座

「Stay Dream 2012」

これから始まるお芝居のプロローグのような、英儒さん流、命の讃歌だ。

桜春之丞座長(劇団花吹雪)からの贈り物という、夜景をまとうような着物で。

 

 

そして、第2部お芝居。

2時間近くの長尺が、あっという間だった。

 1人の渡世人の一生を追ったお芝居である。

ずっと演りたかったお芝居ですと語っておられて、

兄である市川市二郎座長(劇団三桝屋)が客演で来られていた。

 

英儒さんの役への意気込みがみなぎっていた。

序幕、妻を殺された時の嗚咽。

目に入れても痛くないほど可愛がっていた幼い娘がいないと気づいた時の、狼狽。

第3景、仇を見つけた時の怒声。

娘を探し続けた歳月や飲んだ涙が、全部声になって吐き出され、

聞いているだけで胸が潰れそうになる。

そうして、序幕では若者だった男が、場面ごとに歳を重ね、

大詰めでは年老い、白髪になっている。

ーー 花道から登場、場の空気が一転する。

破れた菅笠をかぶり、とぼとぼと歩いて来る男。

江戸から明治。時代にも取り残され、運命からも見放され。

それでも、愛娘を探すためだけに、生き延びてきた。

眼だけは少年のよう。諦めちゃならねえと、必死で命をたぎらせている。

男はやっと、悲願を果たす。

かつて行きずりの僧に言われた「娘には会えない。お前の命は長くない」

その言葉通り、運命の糸車に翻弄され続けてきたが、

最後まであらがい続けた男の"勝利"である。

男は一人、満足げに震える手でタバコに火をつけて・・・

 

終演後。汗まみれで口上に出てきた英儒さんを、

待ってましたとばかりに、大きな拍手が送られる。

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市川英儒座長 お芝居の扮装での口上 2020.3.24@鈴成り座

笑顔が見えたので、ご本人的にも手応えを感じられた様子だった。

 

お芝居では、市川実蕾さん(劇団華)に惹きつけられた。

28歳。初役とは思えないほど、仇の女役--本当は違うのだが、結果的に仇になるという難しい役--を、演じきっておられた。

娘役の市川静乃さんは、もう、娘そのもの・・・

男が探し求めた"光"そのものだった。

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市川美蕾さん(後)市川静乃さん(前)2020.03.24@鈴成り座

 

市川市二郎座長は、やはり2年前の英儒さんの誕生日公演にも客演されていて、その時のお芝居「忠臣蔵」の、片岡源五右衛門役が忘れられない。

今回のお芝居では大詰めの場、女郎屋の主人。演技が自然すぎて、過去の世界から実在の人物を連れてきたんと違う?と思うくらい、お芝居の世界に溶け込んでいた。

声がまた良いのだなあ。。落ち着いて、張り上げない。のに届く。鍛えられた舞台人の声。

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劇団三桝屋 市川市二郎座長 2020.3.24@鈴成り座

 

観終わった後、もう1回観たい!と思ったけれど、

英儒さんは慎重かつ「特別」を大事にされる方なので、そうそう演られないかもしれない。。

 

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市川家若手大集合 2020.2.24@鈴成り座

 

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シークレットゲスト 朝陽政次座長(劇団鯱)2020.4.24@鈴成り座

 

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優伎座メンバーとゲストによる群舞 2020.4.24@鈴成り座

 

早く書かないと忘れる(ネットへのアップは4月以降ならばOKとの座長のお言葉)と思いながら、1ヶ月も経ってしまい、部分部分になってしまったけれど、メモを追いながらなんとか書けた。

書いておきながら、ドキドキしている・・・


役者・市川英儒さんは、いまだずっと遠い遠い存在である。

 

 

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市川英儒座長女形

 

 

  

 

役者・市川英儒座長(優伎座)の気迫(舞踊編)

舞台人の特徴を表す際によく「華がある人」などと言われる。

明るい。存在感がある。華やかである。

自分が舞台人ならば、そんなふうに評してもらえたら嬉しいかもと思う。

 

わたしがいつも惚けて観ている役者・市川英儒座長(優伎座)は、どちらかと言うと影のある人で、目立つのは好きではなく、前に出るのを避けているように感じる。

モノトーンで、冷やりとしたイメージ。

とても不思議な光のある人だ。

光と影の両方が強い。

板の上で生きるという宿命を、自らに課した人だと、観ていて感じる。

舞台に捧げ尽くし、お客さんに捧げ尽くすような芸。

毎回、舞台から客席に向かってダイブしているように思うのだ。

 

立ち舞踊の英儒さんは、1970〜80年代のグラムロッカーのようである。

例えば、この出で立ちで「三線の花」というのが、エキセントリックですごく英儒さんらしい。

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市川英儒座長 20170702@羅い舞座京橋劇場

いつも曲の中に完全没頭し、全身でその曲の世界を表現する。

それは時として、ベタなほどのアクションに。

なのに、どこか冷静で厳格で、、心の熱い部分とせめぎ合っているような。

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市川英儒座長20170702@羅い舞座京橋劇場

叫んではいないのに、聞こえるような気がする。

渾身の仕草で胸をどん!と叩くので、こちらの胸も、どん!と響く。

倒れるまで踊る!そんな覚悟が見えるから、

憑依されて、自分も踊っているような気持ちになる。

この時の客席は熱狂で、わーっと叫んで、泣いてる人もあった。

泣かせる舞踊じゃない。なのに、わたしも途中から泣いていた。

 

 

可憐な女形に定評がある。

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市川英儒座長20170409@八尾グランドホテル

女形では斬新な出で立ちはしない。

古風なこしらえで、ショーのうち必ず1曲、
客席から下駄をカラコロ響かせて登場する。

 

赤使いにこだわりを感じる。

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市川英儒座長20160728@羅い舞座京橋劇場

白い着物で、最後に襦袢の赤をバッと見せる。 


 

古典舞踊では、一転、キリッと古典の顔になる。まるで習いたての少年のように。

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市川英儒座長20151212@オーエス劇場

 袴踊りの「大江戸かわら版」。

英儒さんの赤穂義士の表現には、若い哀愁がある。

ふたたび瓦版売りに戻って「武士の情けに泣いとくれ」 と、
愛嬌たっぷりに泣き真似して、腕の隙間から客席を見て、くすっと笑う。

この時の笑顔はとてもずるい(かっこいい)。

 

歌の心と、独特のロックスピリットが、そこにある。 

 

 

*過去の写真を整理してピックアップしたので日付がだいぶ遡っていてすみません

 

 

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