「ようやる」
「ここの座長、ようやるで」
大阪のお芝居小屋にいると、こんな会話をよく耳にします。
「ようやる」とは:
ようやるというのは大衆演劇の役者に対する独特のほめことばである。うまいというのとはちがう。むしろ、大してうまくはないのだが、熱心だ、一生懸命だ、その熱心さ、一生懸命さが客席までストレートに伝わってくるというというようなニュアンスで使われる。
大衆演劇の世界が持つ独特の狭さ(あまり劇場が大きくないこと、役者と顧客の間が近いこと、役者の私生活まで顧客が知っていること、顧客同士も顔見知りなこと)が、このような評価語を生み出していると考えられる。
わたしの印象だが、このようやるという評価こそが、大衆演劇の役者に対する最高のほめことばのように思う。
「ようやるは最高のほめことば」、ほんまにほんまに。
そしてこの頃の印象では「うまい上にさらに熱心で一生懸命」=ようやる、じゃないかと思います。
2018.4.12 近江飛龍座長 誕生祭@羅い舞座京橋劇場 お芝居「紺屋高尾」より
1人5役の大奮闘で、これが4役目。
あまりの面白さに笑川美佳さんが「この顔、みんな撮っといたって」と、通常お芝居は撮影禁止のところ特別にオッケーとなり、おお喜びでカメラを出しました^^;
ご自身の誕生日公演なのに、汗だくで、ひたすら三の線を突っ走る座長。
「ようやる」を100万回叫びたい!
二人朗読劇「瞼の母」