風雪よよよ旅

大衆演劇 旅芝居 寄席的なものの旅

こんなお芝居が観たくて大衆演劇に通うのだなあと思った『忠治一人旅』三桝屋@尼崎遊楽館2022.1.22

「忠治一人旅」は、北関東の大侠客・国定忠治が赤城の山を降りて、役人に追われながらの旅の途中に起きた出来事を描いたお芝居。 もとを辿れば新国劇、浪曲、講談など数々の名演があり、大衆演劇でも「忠治と山形屋」などのタイトルで、いろいろな劇団で演じ…

2020年振り返り・大衆演劇お芝居書付(後編)

2020年に観たお芝居の印象深かったものを綴る後編です:(後半はこの4本) 「菊一輪の骨」劇団寿&劇団つばさ 「あっぱれ同心」劇団寿 「すりの家」たつみ演劇BOX 「峠の残雪」澤村慎太郎劇団 「菊一輪の骨」劇団寿&劇団つばさ (2020.9.2夜@此花演劇館)…

2020年振り返り・大衆演劇舞踊書付5つ

この1年は色々な意味で特別な1年。数えきれないですが、ひとまず・・・めくるめく甘美な世界と妄想の扉をありがとうございます 市川とと丸頑張るデイ(市川ひと丸劇団)7月25日@梅南座 つばさ準之助祭り(劇団つばさ)9月7日@此花演劇館 宝海大空座長(宝…

2020年振り返り・大衆演劇お芝居書付(前編)

「恋慕草鞋 義仲の卯之吉」戟党市川富美雄 「縁を結ぶ糸車」優伎座 「春の雪」劇団春駒 「因果は廻る狂々と1・2」劇団荒城 「恋慕草鞋 義仲の卯之吉」戟党市川富美雄 (10月28日夜@木川劇場) よかったなあと思うお芝居には、3つの「よかった」があると…

2020年振り返り・大衆演劇お芝居8つ

2020年の観劇記録から印象深かったお芝居8つ 「義仲の卯之吉」戟党市川富美雄(10月木川劇場) 「縁を結ぶ糸車」優伎座(3月鈴成り座) 「春の雪」劇団春駒(6月木川劇場) 「因果は廻る狂々と1・2」劇団荒城(1月篠原演芸場) 「菊一輪の骨」劇団寿&劇…

ライブ配信舞踊の夢うつつ・午前2時の「恋し」〜17Live「恋川純弥のザ・フィクション」2020.9.10

2020年9月10日の夜。途切れ途切れながら、恋川純弥さんの17Live配信を観ていた。 17Live 「恋川純弥のザ・フィクション」 いつも熱の入った内容なのだけど、この日はまた仕込みが念入りで、何か仕掛けてきた感じがあった。舞踊が「田原坂」づくしだったと思…

お芝居「菊一輪の骨」を観て つばさ準之助座長の"氣"

「菊一輪の骨」または「ドスと草鞋と三度笠」とも。もとは「槍供養」「下郎の首」という侍もののお芝居があり・・・ 主人の名刀を預かる下郎が、旅の途中の茶店で悪い侍に粗相をしてしまった(実はハメられた)ことから刀を取り上げられ、「返して欲しくばお…

「わが一番太鼓 旅役者 片岡長次郎」

「わが一番太鼓 旅役者 片岡長次郎」 聞き書き 内山秀治 著 創思社出版 昭和61年1月15日初版 267ページの単行本。一気読み。旅役者二代目片岡長次郎さんの人生録です。著者に対して「包み隠さず全部話す」と言って語られたエピソードは、1人の人間の体験と…

『へちまの花』の序文

「へちまの花」 曽我廼家五郎という松竹新喜劇の一時代を築いた方が書かれたお芝居です。 山育ちの不器量な娘が、都会のイケメンに結婚を申し込まれ、兄(父)とともに彼の家までやって来たが、どうも様子がおかしい。 実はイケメンは成り行きで「嫁に来てく…

舞台袖のシュルッ〜舞踊ショーの"お約束"がわかると楽しい 劇団絆@琵琶湖座(大津温泉おふろcaféびわこ座)

大衆演劇の公演では、お芝居があって、舞踊ショーがあります。(劇場公演ではお芝居前に顔見せミニショーあり) 劇場や劇団ごとに異なりますが、およそ1時間強、15曲くらい。入れ替わり立ち替わり、踊りを見せてくれます。 お芝居同様、舞踊曲も全て日替わ…

■心に残る舞台・再掲 2015.12 舞踊 市川英儒座長(優伎座)

2015.12.19@オーエス劇場「また君に恋してる〜アメイジング・グレイス」 こころの中の涙の海 大衆演劇舞踊でよく使われる演歌「また君に恋してる」から、一転「アメイジング・グレース」へつながる展開。女形、シンプルな着物で。 楽曲が大音量で鳴り響いて…

「喧嘩屋五郎兵衛」のあざ〜劇団春駒@梅南座 観劇記

「喧嘩屋五郎兵衛」は、大衆演劇の定番のお芝居の1つ。 顔半分に大きなやけどのあと(あざ)がある喧嘩屋一家の親分・五郎兵衛に、大店の令嬢との縁談話が舞い込む。半信半疑の五郎兵衛も、仲人の八百屋が「お嬢さんは親分の心に惚れたのだ」と言うものだか…

役者・市川英儒座長(優伎座)の気迫(お芝居編)

今年の3月、鈴成り座。市川英儒座長の誕生日に合わせた特別公演は、 個人舞踊から幕が開いた。 市川英儒座長 20200324@鈴成り座 「Stay Dream 2012」 これから始まるお芝居のプロローグのような、英儒さん流、命の讃歌だ。 桜春之丞座長(劇団花吹雪)から…

役者・市川英儒座長(優伎座)の気迫(舞踊編)

舞台人の特徴を表す際によく「華がある人」などと言われる。 明るい。存在感がある。華やかである。 自分が舞台人ならば、そんなふうに評してもらえたら嬉しいかもと思う。 わたしがいつも惚けて観ている役者・市川英儒座長(優伎座)は、どちらかと言うと影…

「大道芸〜演者と観客のかけひき」2016年のみんぱく特別講演聴講メモ

(過去の書類を整理して電子化するシリーズ)2016.9.8〜 2016.10.29 国立民族博物館で催された特別展「見世物大博覧会」の関連企画、鵜飼正樹さんによる特別講演の聴講メモより。 日本の大道芸をめぐる歴史 大道芸とは 大道芸の事例 演者と観客とのかけひき…

朝だ 芝居だ 緞帳を開けろ

朝だ 芝居だ 緞帳を開けろ小屋じゃお客が待っている袖で手を振る恋女房に照れて笑って 見得を切る五十年 五百年 小屋じゃこうして 小屋じゃこうして生きてきた(「浜唄」の替え歌で)

大衆との接点をさがしつづける ”貧乏の美学”〜大衆演劇とは(『旅姿 男の花道』より)

(ショーと演歌) では、大衆演劇と演歌は一体どうむすびつくのだろうか。大衆劇団にはなじみぶかい『釜ヶ崎人情』『花街の母』や、大衆演劇のテーマソング『お手を拝借』(船村徹作曲)を作詞したもず唱平は、門外漢であるとことわりながら、 「見せようと…

贖罪の意識

(殺人の罪で服役している人のこと) 一般的に言うと、殺人犯というのは、気が短い人間だと思われがちだが、寮内工場で出会った人たちは、そうではなかった。殺人罪で服役している8人全てが、温厚でおっとりした性格の持ち主だった。耐えに耐えて、忍びに忍…

2019年振り返り・大衆演劇お芝居編(4〜6)

8月 劇団鯱@鈴成り座 陽之介&政次祭り「男人情花」 10月 桐龍座恋川劇団@朝日劇場「森の石松」 12月 浪花劇団@羅い舞座堺駅前店「妻吉物語」 8月 劇団鯱@鈴成り座 陽之介&政次祭り「男人情花」 やくざ渡世の義理と人情を描いた定番のお芝居。特別に凝…

2019年振り返り・お笑い編

お笑いはロックだ 1月 吉本新喜劇「すち子の、大豪邸!サスパンツ劇場」@なんばグランド花月 座長:すっちー 2月 NSC大ライブOSAKA@大阪国際交流センター大ホール 2月 R-1ぐらんぷり準決勝@なんばグランド花月 3月 カゲヤマ単独ライブ「ビッグトラブル」…

2019年振り返り・大衆演劇舞踊編8つ

4月 島崎寿恵総座長「MAMA...」@ユーユーカイカン 4月 劇団あやめ 咲之阿国さん「獅子」@九条笑楽座 4月 劇団あやめ 姫猿之助座長「神田松五郎」@九条笑楽座 6月 橘劇団 大五郎名作七変化パート3@篠原演芸場 6月 劇団寿「翔聖まつり」@此花演劇館 7月 …

2019年振り返り・大衆演劇お芝居編(1〜3)

今年観劇記録を振り返って、6つの印象深かったお芝居のことを書き置きます。長くなってしまったので2回に分けます。 2月「水車小屋」森川竜馬劇団@木川劇場 4月「昭和の男〜帰ってきた米次郎」近江飛龍劇団@羅い舞座京橋劇場 7月「江戸の夜話夢話」劇団朱…

2019年12月観劇メモ

怒涛の12月でした。 宝海劇団@羅い舞座京橋劇場「狐狸狐狸ばなし」ゲスト神山大和さん「阿弥陀の光」 近江飛龍劇団特別公演@朝日劇場「やくざ鳥辺山心中」 春陽座@琵琶湖座「暗闇の源太」「下積みの石」 優伎座@オーエス劇場「刺青奇偶」 劇団雪月花@弁…

鑑賞メモ:藤山寛美十八番箱「笑艶 桂春団治」

DVD「藤山寛美十八番箱」が市の図書館の蔵書にあり、ちょっとずつ借りて観ています。その中でも「笑艶 桂春団治」は3部作と長い作品なので、なかなか手が出せずにいましたが、先日やっと借りまして、他の用もあるのに一気に観てしまいました。 藤山寛美十八…

都築響一著「夜露死苦現代詩」より

大衆演劇のセリフにも同じことを思う。 僕らすべてが求める真にリアルな表現とは、いつ誰かどうこうしたというような私小説レベルの"リアリティ"ではなくて、からだと直結した言葉なのだ。汗となってにじみ出る単語であり、傷口から血となって迸るフレーズな…

くつろぎのお芝居処「琵琶湖座」(大津温泉おふろcaféびわこ座)で熱と力の春陽座の舞台を観る

11月20日にリニューアルオープンされた大津温泉おふろcaféびわこ座(旧:ニューびわこ健康サマーランド) 消費税増税に伴い、10月以降、どの劇場でも木戸銭を値上げする中で、リニューアル前より低く設定され、さらに会員(年間200円・オープン記念期間は登…

2019年11月観劇メモ

仕事が重なり気の抜けない1ヶ月でした。無事に終わった・・んだろうか。。11月の感謝観劇: 南條隆とスーパー兄弟@羅い舞座京橋劇場「それは恋」「雪化粧」 里見劇団進明座・橘劇団合同公演@朝日劇場「渡世の義理」 劇団しらさぎ あまつ祐作座長誕生日公…

2019年10月観劇メモ

あっという間の1ヶ月前半はめちゃしんどくてどうしようと思いましたが、最後はなんとか立ってておれた、、ありがとうございます 振り返ると先月より劇場へ行けてた! 嬉しい~ 桐龍座恋川劇団@朝日劇場「多摩川しぶき」「森の石松」「酒の詩 男の歌」ハロウ…

2019年09月観劇メモ

色々重なり時間がない1ヶ月で、お世話になっている東京在住の方が、10年ぶり(もっとかも)に関西の劇場に来られるというのに、会いに行けずじまいでした。 長谷川劇団@朝日劇場「女ねずみ小僧」・京未来長谷川一馬花形襲名披露特別公演 公開講座「猿之…

大衆演劇のお芝居 苦しくなる言葉

「女にとって嫁いだ先が死に場所だ」 大衆演劇の人情もののお芝居で、よくあるセリフ。 「またか…」 こころで思う。 聞くたびに胸が苦しくなる言葉。 こんな言葉があるばかりに、どれだけの女性たちが自由を奪われ、理不尽さに涙を流してきただろうか。 人情…

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