風雪よよよ旅

大衆演劇 旅芝居 寄席的なものの旅

2020-01-01から1年間の記事一覧

ライブ配信舞踊の夢うつつ・午前2時の「恋し」〜17Live「恋川純弥のザ・フィクション」2020.9.10

2020年9月10日の夜。途切れ途切れながら、恋川純弥さんの17Live配信を観ていた。 17Live 「恋川純弥のザ・フィクション」 いつも熱の入った内容なのだけど、この日はまた仕込みが念入りで、何か仕掛けてきた感じがあった。舞踊が「田原坂」づくしだったと思…

お芝居「菊一輪の骨」を観て つばさ準之助座長の"氣"

「菊一輪の骨」または「ドスと草鞋と三度笠」とも。もとは「槍供養」「下郎の首」という侍もののお芝居があり・・・ 主人の名刀を預かる下郎が、旅の途中の茶店で悪い侍に粗相をしてしまった(実はハメられた)ことから刀を取り上げられ、「返して欲しくばお…

「わが一番太鼓 旅役者 片岡長次郎」

「わが一番太鼓 旅役者 片岡長次郎」 聞き書き 内山秀治 著 創思社出版 昭和61年1月15日初版 267ページの単行本。一気読み。旅役者二代目片岡長次郎さんの人生録です。著者に対して「包み隠さず全部話す」と、語られたエピソードは、1人の人間の体験とは思…

『へちまの花』の序文

「へちまの花」 曽我廼家五郎という松竹新喜劇の一時代を築いた方が書かれたお芝居です。 山育ちの不器量な娘が、都会のイケメンに結婚を申し込まれ、兄(父)とともに彼の家までやって来たが、どうも様子がおかしい。 実はイケメンは成り行きで「嫁に来てく…

舞台袖のシュルッ〜舞踊ショーの"お約束"がわかると楽しい 劇団絆@琵琶湖座(大津温泉おふろcaféびわこ座)

大衆演劇の公演では、お芝居があって、舞踊ショーがあります。(劇場公演ではお芝居前に顔見せミニショーあり) 劇場や劇団ごとに異なりますが、およそ1時間強、15曲くらい。入れ替わり立ち替わり、踊りを見せてくれます。 お芝居同様、舞踊曲も全て日替わ…

■心に残る舞台・再掲 2015.12 舞踊 市川英儒座長(優伎座)

2015.12.19@オーエス劇場「また君に恋してる〜アメイジング・グレイス」 こころの中の涙の海 大衆演劇舞踊でよく使われる演歌「また君に恋してる」から、一転「アメイジング・グレース」へつながる展開。女形、シンプルな着物で。 楽曲が大音量で鳴り響いて…

「喧嘩屋五郎兵衛」のあざ〜劇団春駒@梅南座 観劇記

「喧嘩屋五郎兵衛」は、大衆演劇の定番のお芝居の1つ。 顔半分に大きなやけどのあと(あざ)がある喧嘩屋一家の親分・五郎兵衛に、大店の令嬢との縁談話が舞い込む。半信半疑の五郎兵衛も、仲人の八百屋が「お嬢さんは親分の心に惚れたのだ」と言うものだか…

役者・市川英儒座長(優伎座)の気迫(お芝居編)

今年の3月、鈴成り座。市川英儒座長の誕生日に合わせた特別公演は、 個人舞踊から幕が開いた。 市川英儒座長 20200324@鈴成り座 「Stay Dream 2012」 これから始まるお芝居のプロローグのような、英儒さん流、命の讃歌だ。 桜春之丞座長(劇団花吹雪)から…

役者・市川英儒座長(優伎座)の気迫(舞踊編)

舞台人の特徴を表す際によく「華がある人」などと言われる。 明るい。存在感がある。華やかである。 自分が舞台人ならば、そんなふうに評してもらえたら嬉しいかもと思う。 わたしがいつも惚けて観ている役者・市川英儒座長(優伎座)は、どちらかと言うと影…

「大道芸〜演者と観客のかけひき」2016年のみんぱく特別講演聴講メモ

(過去の書類を整理して電子化するシリーズ)2016.9.8〜 2016.10.29 国立民族博物館で催された特別展「見世物大博覧会」の関連企画、鵜飼正樹さんによる特別講演の聴講メモより。 日本の大道芸をめぐる歴史 大道芸とは 大道芸の事例 演者と観客とのかけひき…

朝だ 芝居だ 緞帳を開けろ

朝だ 芝居だ 緞帳を開けろ小屋じゃお客が待っている袖で手を振る恋女房に照れて笑って 見得を切る五十年 五百年 小屋じゃこうして 小屋じゃこうして生きてきた(「浜唄」の替え歌で)

大衆との接点をさがしつづける ”貧乏の美学”〜大衆演劇とは(『旅姿 男の花道』より)

(ショーと演歌) では、大衆演劇と演歌は一体どうむすびつくのだろうか。大衆劇団にはなじみぶかい『釜ヶ崎人情』『花街の母』や、大衆演劇のテーマソング『お手を拝借』(船村徹作曲)を作詞したもず唱平は、門外漢であるとことわりながら、 「見せようと…

贖罪の意識

(殺人の罪で服役している人のこと) 一般的に言うと、殺人犯というのは、気が短い人間だと思われがちだが、寮内工場で出会った人たちは、そうではなかった。殺人罪で服役している8人全てが、温厚でおっとりした性格の持ち主だった。耐えに耐えて、忍びに忍…

2019年振り返り・大衆演劇お芝居編(4〜6)

8月 劇団鯱@鈴成り座 陽之介&政次祭り「男人情花」 10月 桐龍座恋川劇団@朝日劇場「森の石松」 12月 浪花劇団@羅い舞座堺駅前店「妻吉物語」 8月 劇団鯱@鈴成り座 陽之介&政次祭り「男人情花」 やくざ渡世の義理と人情を描いた定番のお芝居。特別に凝…

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